登録有形文化財の宿
当館は様々な時代の建物によって構成されています。
昭和11年に完成した木造4階建ての「金具屋斉月楼」と「金具屋大広間」が平成15年に国の登録有形文化財に認定されました。また、それ以外の建物も、各時代の宮大工が粋を尽くして完成させたもの。時代時代の建築をどうぞお楽しみください。
金具屋斉月楼
文化庁登録有形文化財第20-136号
昭和2年に湯田中駅まで鉄道が完成し、それまでの湯治中心から観光旅行へ対応するため、当館の六代目が宮大工とともに全国観光地を行脚し、気にいった建築をとりいれて完成させたものが斉月楼と大広間でした。
江戸時代が終わり日本に広まった「擬洋風建築」、大正デモクラシーによってそれは庶民にも広がっていきました。六代目が全国をまわったのはそんな時代。日本、西洋、大陸さまざまな意匠をとりいれた非常に変わった建物となったのです。
八間半の杉の通し柱13本で囲った木造4層楼。
建物の中に家を建て街並みや風景を造るという斬新な発想。
常識では行わないような「遊び心」が散見する、他では類を見ない特殊な建造物となりました。
金具屋大広間
文化庁登録有形文化財第20-137号
昭和2年に完成した鉄道は、東京の上野から長野の善光寺、そして湯田中まで路線がつながっていました。当時の善光寺参拝旅行は臨時列車を使ったものも多く、一度に200人以上という講もありました。そういったたくさんのお客様を一同に会することのできる会場をつくろうと建設したのが大広間でした。
130畳の大座敷、特殊な折上げ格天井、そもそもこのような構造は日本建築ではできなかったものですが、西洋の技術を取り入れることで実現した木造大宴会場となったのです。
どのような構造になっているのか、どこがそれまでの日本建築と違うのか、職人の「遊び心」とはどういうものだったのか……。
さらにご興味のある方は、金具屋にご宿泊いただき、夕方の「金具屋文化財巡り」にぜひご参加ください。35分ほどかけまして、当主がこのふたつの文化財のご案内をいたします。
【金具屋文化財巡り】
・金具屋ご宿泊の方限定
・夕方17時30分より約35分
・ご希望の方はチェックイン時にご予約下さい
ご注意
階段、段差を多数移動していきます。
冬場は寒くなりますので服装にご注意ください。
事情により時間が変更となる場合があります。
日本建築にご興味のある方はぜひオススメいたします。
みなさまのご参加をお待ちしております。
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